Japanese
English
原著
成人女性の手指に生じたSpitz母斑—症例の報告と他6例の免疫組織化学的比較
A Case of Spitz Nevus Arising on a Finger of an Adult Female ; Case Report and Immunohistochemical Comparison with 6 Cases of Spitz Nevus
大沢 薫子
1
,
清水 直也
1
,
伊藤 雅章
1
,
伊藤 薫
1
,
竹之内 辰也
1
,
佐藤 良夫
1
Kaoruko OSAWA
1
,
Naoya SHIMIZU
1
,
Masaaki ITO
1
,
Kaoru ITO
1
,
Tatsuya TAKENOUCHI
1
,
Yoshio SATO
1
1新潟大学医学部皮膚科学教室
1Department of Dermatology, Niigata University School of Medicine
キーワード:
Spitz母斑
,
免疫組織化学
,
S−100蛋白
,
HMB45抗体
Keyword:
Spitz母斑
,
免疫組織化学
,
S−100蛋白
,
HMB45抗体
pp.847-850
発行日 1991年10月1日
Published Date 1991/10/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412900457
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37歳,女性.約2年前より,左手第Ⅲ指に常色丘疹が出現し徐々に増大した.直径4mmの弾性硬,表面平滑なドーム状腫瘤で,下床との癒着を認めない.組織学的に,表皮は軽度肥厚し,真皮表皮境界部から真皮上層に淡い好酸性の大型の胞体を有する類上皮細胞様の腫瘍細胞を多数認める.また,ジアスターゼ抵抗性PAS染色陽性の好酸性小体も散見された.免疫組織化学的に,S−100蛋白染色でほぼすべての腫瘍細胞が陽性を示したが,HMB45抗体染色では陽性細胞を認めなかった.当科における最近5年間のSpitz母斑の6例について,免疫組織化学的に同様に検討した結果,腫瘍細胞のほぼ100%がS−100蛋白染色で陽性所見を示したが,HMB45抗体染色陽性細胞は全体の0〜75%とばらつきが認められた.
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