Japanese
English
症例報告
成人発症で手首に生じたSpitz母斑の1例
A case of Spitz nevus on the wrist of an adult
川口 順啓
1
,
松岡 晃弘
1
,
今門 純久
1
Yoshihiro KAWAGUCHI
1
,
Akihiro MATSUOKA
1
,
Sumihisa IMAKADO
1
1日本赤十字社医療センター皮膚科
1Department of Dermatology,Japanese Red Cross Medical Center
キーワード:
Spitz母斑
,
成人手首
,
epithelioid cell type
Keyword:
Spitz母斑
,
成人手首
,
epithelioid cell type
pp.1224-1226
発行日 2005年11月1日
Published Date 2005/11/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412100340
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要約
55歳,女性.初診の3か月前より,左手首に径7mm大の境界明瞭,表面顆粒状の紅色結節を認めた.臨床像よりエクリン汗孔腫,化膿性肉芽腫を考え切除した.病理組織学的には,周囲より広基性に隆起するほぼ左右対称な細胞集塊を認め,表皮・真皮内に大型の核を有する胞体の明るい細胞からなる胞巣が散見された.表皮直下にKamino小体を多数認めたが,maturationは明確ではなかった.免疫染色では,腫瘍細胞はS-100蛋白染色で陽性,HMB-45抗体染色陰性であった.本邦での過去における報告例のなかで55歳は最高齢であった.また,腫瘍細胞がepithelioid cell typeで細胞の接着性が一部で完全に消失していた.
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