Japanese
English
症例報告
クロミプラミンによる光線過敏型薬疹の1例
A Case of Phostosensitive Drug Eruption Induced by Clomipramine
長谷川 優子
1
,
上出 良一
1
Yuko HASEGAWA
1
,
Ryoichi KAMIDE
1
1東京慈恵会医科大学皮膚科学教室
1Department of Dermatology, The Jikei University School of Medicine
キーワード:
塩酸クロミプラミン
,
三環系抗うつ剤
,
光線過敏型薬疹
Keyword:
塩酸クロミプラミン
,
三環系抗うつ剤
,
光線過敏型薬疹
pp.405-409
発行日 1991年5月1日
Published Date 1991/5/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412900370
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
塩酸クロミプラミン(アナフラニール®)による光線過敏型薬疹の1例を報告した.同剤内服開始40日後(総投与量約1,000mg),日光暴露により顔面,前頸部,項部,前腕伸側,手背に粟粒大紅色丘疹が多発,集簇,融合して生じ,前腕伸側,手背は浮腫状を呈した.組織像は真皮乳頭の毛細血管内皮細胞の腫大,破壊,消失と著明な浮腫.UVB(SE蛍光灯)ならびにガラスフィルターなしのUVA(BL蛍光灯)にて測定した最小紅斑量は48時間後で低下.光パッチテストでクロミプラミンとクロルプロマジンが陽性.患者はクロルプロマジンの内服歴はなく,分子構造が類似することよりクロミプラミンとの交差反応と思われた.発症機序として光アレルギー性が考えられた.
Copyright © 1991, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.