Japanese
English
原著
アロプリノールによる薬疹—急性Graft-versus-Host病との組織学的類似性について
Drug Eruption Induced by Allopurinol : Histologic Similarities to Graft-vs-Host Disease
橋爪 秀夫
1
,
加茂 直子
1
,
岩月 啓氏
1
,
滝川 雅浩
1
,
山田 瑞穂
1
Hideo HASHIZUME
1
,
Naoko KAMO
1
,
Keishi IWATSUKI
1
,
Masahiro TAKIGAWA
1
,
Mizuho YAMADA
1
1浜松医科大学皮膚科学教室
1Department of Dermatology, Hamamatsu University School of Medicine
キーワード:
アロプリノール
,
graft-versus-host病
,
免疫組織学的検索
Keyword:
アロプリノール
,
graft-versus-host病
,
免疫組織学的検索
pp.373-378
発行日 1991年5月1日
Published Date 1991/5/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412900363
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
アロプリノールによる薬疹4例を経験した.これらの皮疹が臨床的および組織学的に急性graft-versus-host-disease(GVHD)の皮疹に類似していることに注目し,3例で免疫組織学的検討を加えた.表皮内および真皮の浸潤細胞のほとんどはCD5陽性細胞であり,CD8,CD4陽性細胞が混在し,一定の傾向は認められなかった.内服試験による誘発皮疹部では,表皮内にCD8陽性細胞の浸潤が優位であった.また,全例で表皮間DR抗原が強く発現され,表皮内CD1陽性細胞は,減少または消失していた.これらの結果は,急性GVHDの免疫組織学的所見と一致しており,自験例の皮疹の発生機序に,GVHDとよく似た反応が関与していると考えられた.
Copyright © 1991, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.