Japanese
English
原著
毛孔性丘疹を欠く毛孔性紅色粃糠疹の1例とその考察
A Case of Pityriasis Rubra Pilaris Lacking Follicular Papules
中島 澄乃
1
,
吉池 高志
1
,
三浦 優子
1
,
関 紀子
1
,
小川 秀興
1
Sumino NAKAJIMA
1
,
Takashi YOSHIIKE
1
,
Yuko MIURA
1
,
Noriko SEKI
1
,
Hideoki OGAWA
1
1順天堂大学医学部皮膚科学教室
1Department of Dermatology, Juntendo University School of Medicine
キーワード:
毛孔性紅色粃糠疹
,
紅斑角化症
,
進行性対側性紅斑角化症
,
進行性対側性紅斑性角化症(旭・井尻病)
,
対側性角化症
Keyword:
毛孔性紅色粃糠疹
,
紅斑角化症
,
進行性対側性紅斑角化症
,
進行性対側性紅斑性角化症(旭・井尻病)
,
対側性角化症
pp.365-371
発行日 1991年5月1日
Published Date 1991/5/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412900362
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75歳,女性.親族に類症なし.平成1年4月末頃より掌蹠・顔面・頭部に潮紅角化性皮疹が出現し,徐々に拡大・進行した.約5カ月後には四肢に対称性の紅斑角化性局面を完成した.躯幹に皮疹はなく,毛孔性の丘疹も認めなかった.病理組織学的には角栓形成と液状変性が認められたが,毛孔性の変化は認められなかった.その後約1年で皮疹は自然消失した.毛孔性丘疹を欠く以外は定型的な毛孔性紅色粃糠疹と考えたが,進行性対側性紅斑性角化症(旭・井尻病)やその類症との異同が問題となった.旭・井尻病の定義や独立性については曖昧な点も多いため,本邦における本症およびその類症の報告例をまとめ,それらに関する若干の考察を加えた.
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