Japanese
English
症例報告
特異な精神神経症状を示した全身性エリテマトーデスの1例—画像学的検査の有用性と問題点
A Case of Systemic Lupus Erythematosus with Unusual Neuropsychiatric Manifestations-Imaging Study:Its Usefulness and Problems
橋爪 秀夫
1
,
坂本 泰子
1
,
岩月 啓氏
1
,
滝川 雅浩
1
,
山田 瑞穂
1
,
鈴木 康夫
2
Hideo HASHIZUME
1
,
Taiko SAKAMOTO
1
,
Keiji IWATSUKI
1
,
Masahiro TAKIGAWA
1
,
Mizuho YAMADA
1
,
Yasuo SUZUKI
2
1浜松医科大学皮膚科学教室
2浜松医科大学精神科学教室
1Department of Dermatology, Hamamatsu University School of Medicine
2Department of Psychiatology, Hamamatsu University School of Medicine
キーワード:
精神神経症状
,
CNSループス
,
脳血流シンチグラフィー
,
壊死性血管炎
Keyword:
精神神経症状
,
CNSループス
,
脳血流シンチグラフィー
,
壊死性血管炎
pp.1039-1042
発行日 1989年9月1日
Published Date 1989/9/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412204210
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16歳,女性.ステロイド治療に抵抗し,経過中に特異な精神神経症状を発現したSLEの1例を経験した.精神神経症状発現後,5カ月目に画像学的に脳病変を初めて認め,CNSループスと診断した.皮診部組織所見では,核片を混じた多核球の血管周囲への浸潤を認め,血管炎の像を示した.これは,livedoid vasculitisを伴うSLEに脳侵襲が多いという報告と同様に,皮疹部組織変化が脳病変を反映しているものと考えた.また,CNSループスの診断において,画像学的検査は有用であるが,異常所見出現までにある程度の時間経過が必要な場合があり,CNSループスにおける画像診断のひとつの問題点であると思われた.
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