原著
Unusual Variant of Lupus Erythematosus or Lichen Planus
大野 佐代子
1
,
尾口 基
1
,
今村 貞夫
1
Sayoko OHNO
1
,
Motoi OGUCHI
1
,
Sadao IMAMURA
1
1京都大学医学部皮膚科教室
1Department of Dermatology, Kyoto University, Faculty of Medicine
pp.887-891
発行日 1983年10月1日
Published Date 1983/10/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412202920
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49歳,男性.数年前より両手背,耳介,膝蓋部に対称性に角化性紫紅色紅斑が出現.組織学的にはHE染色で基底層の液状変性と真皮上層に帯状の細胞浸潤,螢光抗体法でdermo-epidermal junctionにfibrinogenの線状沈着,真皮上層にcolloid bodyが認められた.臨床的には円盤状エリテマトーデス(LE),組織学的には扁平苔癬(LP)に近く,LEともLPとも断定できなかった.
最近,LEとLPのいずれとも断定できないが,両者の特徴を併せもった症例が散見されている.過去の報告例に自験例を加えた24例に関して文献的に考察した.
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