Japanese
English
症例報告
結節性皮膚ループスムチン症の1例
A Case of Nodular Cutaneous Lupus Mucinosis
佐藤 千鶴
1
,
田辺 恵美子
1
,
藤田 優
1
Chizuru SATO
1
,
Emiko TANABE
1
,
Masaru FUJITA
1
1千葉大学医学部皮膚科学教室
1Department of Dermatology, Chiba University School of Medicine
キーワード:
結節性皮膚ループスムチン症
,
深在性エリテマトーデス
,
Sjögren症候群
,
ムチン症
,
粘液水腫性苔癬
Keyword:
結節性皮膚ループスムチン症
,
深在性エリテマトーデス
,
Sjögren症候群
,
ムチン症
,
粘液水腫性苔癬
pp.315-318
発行日 1990年4月1日
Published Date 1990/4/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412900062
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35歳,女性の結節性皮膚ループスムチン症の1例を報告した.左上腕伸側に15×17cm,右上腕伸側,背部にも同様の扁平に隆起した硬結性局面を認め,背部の皮疹の表面にはDLE様変化を伴う.組織学的には,真皮上層から皮下脂肪織に著明なムチン沈着を認め,螢光抗体直接法では背部,上腕ともに,表皮真皮境界部にIgG,Mの沈着を認めた.抗核抗体,抗DNA抗体,抗SS-A抗体陽性,口唇小唾液腺生検陽性.臨床症状からは深在性エリテマトーデスが疑われたが,組織学的所見より結節性皮膚ループスムチン症と診断した.深在性エリテマトーデスはムチン沈着を伴うものが少なからず報告されており,結節性皮膚ループスムチン症と臨床的,組織学的に共通点が多いため,両者の本邦報告例を集計し,その異同につき文献的に考察した.
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