Japanese
English
症例報告
インフリキシマブ投与中のCrohn病患者に生じたヘルペス関連多形紅斑の1例—ウステキヌマブへ変更後の長期観察を含めて
A case of herpes-related erythema multiforme in a Crohn's disease patient receiving infliximab, including long-term observation after switching to ustekinumab
菅原 成美
1
,
高村 さおり
1
,
田口 良吉
1
,
寺木 祐一
1
,
福田 知雄
1
Narumi SUGAHARA
1
,
Saori TAKAMURA
1
,
Ryokichi TAGUCHI
1
,
Yuichi TERAKI
1
,
Tomoo FUKUDA
1
1埼玉医科大学総合医療センター皮膚科
1Department of Dermatology, Saitama Medical Center, Saitama Medical University, Kawagoe, Japan
キーワード:
ヘルペス関連多形紅斑
,
薬剤性多形紅斑
,
生物学的製剤
,
インフリキシマブ
,
ウステキヌマブ
Keyword:
ヘルペス関連多形紅斑
,
薬剤性多形紅斑
,
生物学的製剤
,
インフリキシマブ
,
ウステキヌマブ
pp.823-827
発行日 2024年10月1日
Published Date 2024/10/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412207413
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要約 50歳,男性.体幹四肢の紅斑,口唇のびらんを主訴に受診.47歳からCrohn病に対しインフリキシマブが開始されていた.口唇から単純ヘルペスウイルスの特異抗原を検出,口唇ヘルペスと連動する多形紅斑の繰り返しより,ヘルペス関連多形紅斑(herpes-assaciated erythema multiforme : HAEM)と診断した.再発抑制療法としておよそ9年間のバラシクロビル長期投与を行ったが,HAEMの発症は続いた.9年経ち,Crohn病の治療がウステキヌマブに変更された.その後は,再発抑制療法を行うことなく,4年間HAEMを認めていない.インフリキシマブ投与患者でEMを繰り返す際は,他を標的とする生物学的製剤に変更を検討する必要があると考えた.
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