Japanese
English
症例報告
21個のスキンステイプラーの遺残に対して摘出術を行った1例
A case of resection for 21 residual skin staplers
井手 豪俊
1
,
永井 貴子
1
,
田中 宏治
1
,
塩道 泰子
1
Taketoshi IDE
1
,
Kiko NAGAI
1
,
Kouji TANAKA
1
,
Yasuko SHIOMICHI
1
1飯塚病院皮膚科
1Division of Dermatology, Iizuka Hospital, Iizuka, Japan
キーワード:
スキンステイプラー
,
遺残
Keyword:
スキンステイプラー
,
遺残
pp.441-444
発行日 2024年5月1日
Published Date 2024/5/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412207325
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
- 参考文献 Reference
要約 55歳,男性.初診の3か月前に前医により外陰部の乳房外Paget病に対して皮膚悪性腫瘍切除術と分層植皮術を施行された.股関節痛のために受診した近医の整形外科で単純X線を撮影されたが,同部位に多数の金属片が存在することを指摘されて当科の受診に至った.当科で改めて単純X線撮影したところ,21個のスキンステイプラーの遺残を確認した.全身麻酔下にすべてのスキンステイプラーの除去を試みたが,複数方向の単純X線撮影や超音波検査のみでは部位の同定が困難であり,術中X線透視下で探りながら同定して除去した.スキンステイプラーは植皮片の縫着時の時間短縮に有用だが,一方で埋没してしまう可能性をはらむ.スキンステイプラーの埋没を防ぐためには,術後に適宜単純X線撮影を行って確認することが有効であり,また埋没してしまった場合にはX線透視を用いることによってその部位の同定が容易になる可能性がある.
Copyright © 2024, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.