Japanese
English
症例報告
頸部リンパ節炎から皮膚浸潤をきたし外科的介入を行ったMycobacterium avium感染症の1例
A case of Mycobacterium avium infection presenting skin invasion from cervical lymphadenitis and requiring surgical treatment
河野 奈央
1
,
山田 誠二郎
2
,
牧 亮平
2
,
白鳥 隆宏
1
Nao KAWANO
1
,
Seijiro YAMADA
2
,
Ryouhei MAKI
2
,
Takahiro SHIRATORI
1
1市立岸和田市民病院皮膚科
2市立岸和田市民病院耳鼻咽喉科
1Division of Dermatology, Kishiwada City Hospital, Kishiwada, Japan
2Division of Otorhinolaryngology, Kishiwada City Hospital, Kishiwada, Japan
キーワード:
Mycobacterium avium
,
非結核性抗酸菌症
,
頸部リンパ節炎
,
皮膚浸潤
,
外科的治療
Keyword:
Mycobacterium avium
,
非結核性抗酸菌症
,
頸部リンパ節炎
,
皮膚浸潤
,
外科的治療
pp.63-68
発行日 2024年1月1日
Published Date 2024/1/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412207187
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要約 80歳,女性.初診2か月前より左頸部に皮下硬結を認め,頸部リンパ節炎の疑いで当院耳鼻咽喉科に紹介となった.穿刺吸引細胞診を施行したが炎症所見のみであった.穿刺から1か月後,同部位に皮下腫瘤を認め当科に紹介となった.初診時,左頸部に3 cm大の弾性硬の可動性不良な腫瘤を認めた.皮膚生検時に施行した皮下の壊死した脂肪織のスワブ検体の抗酸菌培養が陽性となり,DNA-DNA hybridization法でMycobacterium aviumと同定された.画像検査では肺病変はなく,腫瘤とその直下のリンパ節との連続性が疑われ,穿刺を契機に頸部リンパ節炎から皮膚浸潤をきたしたと考えた.リファンピシン,クラリスロマイシン,エタンブトールの内服を開始したが副作用が出現したため,外科的切除を施行し治癒した.非結核性抗酸菌の頸部リンパ節炎は外科的切除による治癒率が高いため検討すべき治療である.
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