Japanese
English
症例報告
不整脈を合併した抗MDA5抗体陽性皮膚筋炎の1例
A case of anti-MDA5 antibody-positive dermatomyositis complicated with arrhythmia
明石 憲佳
1
,
満間 照之
1
,
水田 三由希
1
,
小泉 遼
1
,
野田 達宏
1
,
下村 麻衣子
1
,
磯部 里香子
1
Norika AKASHI
1
,
Teruyuki MITSUMA
1
,
Miyuki MIZUTA
1
,
Haruka KOIZUMI
1
,
Tatsuhiro NODA
1
,
Maiko SHIMOMURA
1
,
Rikako ISOBE
1
1一宮市立市民病院皮膚科
1Division of Dermatology, Ichinomiya Municipal Hospital, Ichinomiya, Japan
キーワード:
皮膚筋炎
,
MDA5
,
不整脈
,
上質性頻拍
,
間質性肺炎
Keyword:
皮膚筋炎
,
MDA5
,
不整脈
,
上質性頻拍
,
間質性肺炎
pp.953-956
発行日 2023年11月1日
Published Date 2023/11/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412207136
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要約 48歳,女性.受診1か月前より動悸,倦怠感,息切れの自覚あり.同時期より手掌手背に皮疹出現.初診時,逆Gottron徴候,爪囲紅斑,Gottron徴候を認め,前医での間質性肺炎の指摘も踏まえ抗MDA5抗体陽性皮膚筋炎を鑑別に挙げた.間質性肺炎の急速進行する可能性も考え,入院加療とした.また動悸の自覚があったことより入院時よりホルター心電図を行った.動悸自覚時の心電図で上室性頻拍や心房細動の波形があり,症状の発生時期や過去の健診で異常所見がなかったことから皮膚筋炎による症状と判断し,早期よりステロイドパルスを施行し,シクロホスファミドパルスを行った.治療開始後皮疹の改善とともに動悸の自覚と,心電図異常の消失を認めた.動悸の症状も本疾患の病勢を表していると考えられ,不整脈があった場合は心筋梗塞などを否定した上で適切な治療を開始することが重要であり,また早期から強力な治療を行うことがより良好な結果を得るために必要と考えた.
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