Japanese
English
症例報告
ベバシズマブ投与中に多発性に大型の皮疹を認め菌血症に至ったacquired reactive perforating collagenosisの1例
A case of acquired reactive perforating collagenosis with multiple large eruptions during administration of bevacizumab that led to bacteremia
瀬川 雄一朗
1
,
遠野 久幸
1
,
佐藤 遥太
1
Yuichiro SEGAWA
1
,
Hisayuki TONO
1
,
Yota SATO
1
1石巻赤十字病院皮膚科
1Division of Dermatology, Japanese Red Cross Ishinomaki Hospital, Ishinomaki, Japan
キーワード:
後天性反応性穿孔性膠原線維症
,
敗血症
,
糖尿病
,
ベバシズマブ
Keyword:
後天性反応性穿孔性膠原線維症
,
敗血症
,
糖尿病
,
ベバシズマブ
pp.913-917
発行日 2022年10月1日
Published Date 2022/10/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412206811
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要約 69歳,男性.基礎疾患に糖尿病あり.肝細胞癌に対しアテゾリズマブおよびベバシズマブ投与中に両下肢に中央に膿痂を伴う穿孔性丘疹および最大径が約5cmの穿孔性潰瘍が多発した.病理組織像では膠原線維の経表皮的排出像を認め,後天性反応性穿孔性膠原線維症(acquired reactive perforating collagenosis:ARPC)と診断した.経過中潰瘍の二次感染を合併し菌血症に至った.ベバシズマブを中止し,ナロ−バンドUVB照射や抗菌薬投与などにより改善し,その後も改善傾向にある.これまでの大型の皮疹を呈したARPCの本邦の報告例は自験例を含め10例あった.すべての症例で糖尿病,腎障害を合併していた.2例では両下肢切断,3例は死亡していることから,大型のARPCの出現は予後不良であることを示唆する症状と考えられた.
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