Japanese
English
症例報告
糖尿病患者に発症したacquired reactive perforating collagenosisの1例
A case of acquired reactive perforating collagenosis of diahetus mellitus patient
太田 智秋
1
,
石井 崇子
1
Chiaki OHDA
1
,
Takako ISHII
1
1りんくう総合医療センター市立泉佐野病院皮膚科
1Department of Dermatology, Izumisano Municipal Hospital in Rinku General Medical Center
キーワード:
穿通性膠原症
,
糖尿病
,
経表皮的排除
Keyword:
穿通性膠原症
,
糖尿病
,
経表皮的排除
pp.330-332
発行日 2000年4月1日
Published Date 2000/4/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412903181
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
要約 コントロール不良の糖尿病を有する36歳の女性の背部に発生したacquired reactive perforating collagenosisの症例を報告した.皮疹は小豆大の紅色丘疹で中心に角化性痂皮を伴い,上背部中央には乏しい.瘙痒があり,掻破痕が著しい.組織学的に,表皮は肥厚し錯角化を伴う厚い角層が固着し,表皮を貫くように数条の膠原線維と弾力線維が若干の細胞成分を伴って変性しつつ真皮乳頭から角層へと突き抜けるような像を認めた.皮疹がほぼ背部に限られていること,短期間に突然出現し掻破痕があることから,長期糖尿病による微小循環障害で発症準備状態であったところに発汗などが端緒となり,掻破により皮膚が損傷を受け,変性した膠原線維を生体内でうまく処理できずに経表皮的に排除しようとして皮疹が形成されるに至ったと考えられる.
Copyright © 2000, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.