Japanese
English
症例報告
ケロイド好発部位の表在型基底細胞癌に対しイミキモド5%クリーム外用を施行した2例
Two cases of superficial basal cell carcinoma on common sites for keloid formation treated with imiquimod 5% cream
井関 梢
1,2
,
小熊 玲奈
2
,
川島 秀介
2
,
外川 八英
2
,
松江 弘之
2
Kozue ISEKI
1,2
,
Rena OGUMA
2
,
Shusuke KAWASHIMA
2
,
Yaei TOGAWA
2
,
Hiroyuki MATSUE
2
1船橋市立医療センター皮膚科
2千葉大学大学院医学研究院皮膚科学
1Division of Dermatology, Funabashi Municipal Medical Center, Funabashi, Japan
2Department of Dermatology, Chiba University Graduate School of Medicine, Chiba, Japan
キーワード:
表在型基底細胞癌
,
イミキモド5%クリーム
Keyword:
表在型基底細胞癌
,
イミキモド5%クリーム
pp.733-738
発行日 2022年8月1日
Published Date 2022/8/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412206772
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
- 参考文献 Reference
要約 症例1:66歳,女性.胸部正中の褐色斑を伴う19×17mm大の円形紅斑.症例2:58歳,女性.胸部正中の16×17mm大の不整形褐色斑.ともに胸部正中表在型基底細胞癌と診断し,ケロイド好発部位であることから外科的治療に伴うケロイド形成の可能性を考慮しイミキモド5%クリームで加療を行った.日光角化症に対する加療スケジュールに準じて週3回隔日,4週間外用後に4週間休薬することを1クールとし,2クール外用して褐色斑が改善した.1例目は6か月後に再発を疑う褐色斑が出現したため再度イミキモドを同スケジュールで外用し,改善した.その後現在まで2例とも再発・ケロイド形成なく経過良好である.再発率を考慮した場合の治療方針の第一選択は手術であるが,ケロイド好発部位の表在型基底細胞癌には,整容面を考慮し,イミキモド外用が有用な治療手段となる可能性がある.
Copyright © 2022, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.