Japanese
English
症例
広基有茎性茶褐色腫瘤を呈したAneurysmal Fibrous Histiocytomaの1例
Aneurysmal Fibrous Histiocytoma Presenting as a Wide-based and Pediculated Brown Tumor
熊谷 宜子
1
,
朝倉 涼平
1
,
杉浦 丹
1
,
横山 知明
1
Yoshiko KUMAGAI
1
,
Ryohei ASAKURA
1
,
Makoto SUGIURA
1
,
Tomoaki YOKOYAMA
1
1静岡市立清水病院,皮膚科(主任:横山知明科長)
キーワード:
動脈瘤性線維性組織球腫
,
皮膚線維腫
,
線維性組織球腫
,
隆起性皮膚線維肉腫
,
血管腫様線維性組織球腫
Keyword:
動脈瘤性線維性組織球腫
,
皮膚線維腫
,
線維性組織球腫
,
隆起性皮膚線維肉腫
,
血管腫様線維性組織球腫
pp.383-386
発行日 2019年3月1日
Published Date 2019/3/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000001268
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61歳,男性。2年前より左上腕に茶褐色調の腫瘤を自覚し,切除希望で当科を受診した。3cm大,弾性軟な広基有茎性で,CT検査では筋組織への浸潤は認めなかった。病理検査では真皮浅層から深層に紡錘形細胞と膠原細胞が花筵状に増生し,一部に硬化像と血管様の構造を認めた。出血像の周囲には血管内皮様細胞の裏打ちを認めず,ヘモジデリン沈着を伴っていた。以上より,Santa Cruzらにより初めて報告された,動脈瘤性線維性組織球腫(aneurysmal fibrous histiocytoma)と診断した。良性疾患であり,転移することはまずない。隆起性皮膚線維肉腫を鑑別にあげたが,病理像は多彩な所見が混在し,モノクローナルな腫瘍増殖ではないため否定した。他の鑑別についても考察した。
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