Japanese
English
今月の症例
横紋筋融解症を伴ったマムシ咬傷
“Mamushi” viper bite with rhabdomyolysis
小田 真喜子
1
,
山中 新也
1
,
清島 真理子
1
,
山口 均
2
Makiko ODA
1
,
Shinya YAMANAKA
1
,
Mariko SEISHIMA
1
,
Hitoshi YAMAGUCHI
2
1大垣市民病院皮膚科
2大垣市民病院救命救急センター
1Department of Dermatology,Ogaki Municipal Hospital
2Trauma and Acute Critical Care Center,Ogaki Municipal Hospital
キーワード:
マムシ
,
横紋筋融解症
,
抗毒素血清
Keyword:
マムシ
,
横紋筋融解症
,
抗毒素血清
pp.219-222
発行日 2006年3月1日
Published Date 2006/3/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412100532
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75歳,男性.右足外顆のマムシ咬傷後,15時間で受診した.患側下肢は暗紫色で冷感を伴い,来院後も腫脹が急速に進行し,霧視,悪心,腹痛,乏尿などの全身症状を伴った.尿は赤褐色調で,筋原酵素が著明に上昇していた.受傷3日目にCPK21,813IU/l,血中ミオグロビン6,023.4ng/ml,尿中ミオグロビン15,000ng/mlと最高値を示した.大量輸液を開始し,マムシ抗毒素血清,ステロイド,セファランチン,破傷風トキソイド,抗生剤,ハプトグロブリンを投与したところ急性腎不全は免れ,患肢の腫脹は徐々に軽快し,受傷2週間後には歩行可能になった.マムシ咬傷で皮膚科を受診する例は多くはないが,受傷初期の治療が重要であり,マムシ抗毒素血清の使用,血液浄化法,減張切開の適応などの治療法について検討した.
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