今月の主題 肺癌—最近の知識
肺癌の画像診断
ゼロトモグラフィー
西脇 裕
1
Yutaka NISHIWAKI
1
1国立療養所松戸病院・内科
pp.386-391
発行日 1981年3月10日
Published Date 1981/3/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402217065
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肺癌診断法の進歩とその普及により,現在では肺癌か否かを診断することについては,きわめて向上している.しかし,その進展時期や進展様相など病態の把握となると,今一歩の観がある.末舛らは,臨床TNMと,外科病理学的TNM(P-TNM)との一致率は約50%である1)と報告している.記号化された,大雑把な進展時期の分類であるTNMの的中率でも,このような現況である.そこで,最近edge enhancement effectを有するゼロラジオグラフィーの断層撮影(ゼロトモグラフィー)を用いて,縦隔肺門リンパ節転移の読影や,肺野病変の解析を行い,進展時期,進展様相のより詳細な検討がなされるようになってきている2〜6).
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