連載 Clinical Exercise・170
考えられる疾患は何か?
石河 晃
1
1東邦大学医学部皮膚科学講座
pp.837-838
発行日 2021年10月1日
Published Date 2021/10/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412206482
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患 者:67歳,女性
主 訴:両下腿の紫斑,しびれ
既往歴:気管支喘息(60歳より)
現病歴:小児期に喘息の既往はなかったが,7年前から気管支喘息に対してテオフィリン,プロカテロール塩酸塩水和物(メプチン®),吸入ステロイド・β2刺激薬配合剤で加療されていた.3か月前から喘息発作が頻発し,呼吸苦で救急外来を受診時,両下腿と右上腕に紫斑,水疱,浮腫性紅斑の出現を認め,皮膚科を紹介され受診した.
現 症:足背から下腿にかけて,浸潤を触れる米粒大から小豆大の紫斑が多発し,母指頭大から鶏卵大の局面を形成していた(図1a,b).左足趾先端から膝関節までしびれと痛みを伴い,左足関節は背屈不能で歩行は困難であった.
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