連載 Clinical Exercise・184
Q考えられる疾患は何か?
石河 晃
1
1東邦大学医学部皮膚科学講座
pp.1043-1044
発行日 2022年12月1日
Published Date 2022/12/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412206842
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症例
患 者:79歳,男性
主 訴:鼻,両耳後部の紅斑
既往歴:狭心症,高血圧,鼠径ヘルニア,花粉症
家族歴:特記すべきことなし.
現病歴:3年前から鼻と両耳の後部に軽度瘙痒感を伴う紅斑が出現した.紅斑は漸次増大し,顔面に計7か所出現した.初診2週間前より,他院皮膚科にてキンダベート®軟膏を処方されたが改善なく当科を紹介された.
現 症:鼻背から左鼻翼にかけて7〜8mmの扁平紅色丘疹3つ,右鼻翼に5mm大のドーム状紅色丘疹2つ(図1a),右耳介後部に7mm大の半球状紅色丘疹1つ(図1b),左耳介後部に7mm大のドーム状紅色丘疹1つ(図1c)を認めた.いずれも軽度瘙痒があった.頸部表在リンパ節は触知しなかった.
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