連載 Clinical Exercise・205
Q考えられる疾患は何か?
石河 晃
1
1東邦大学医学部皮膚科学講座(大森)
pp.717-718
発行日 2024年9月1日
Published Date 2024/9/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412207390
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■症 例■
患 者:7か月,男児
主 訴:軀幹,四肢の皮疹
既往歴:特記すべき事項なし.
現病歴:生後2か月頃より軀幹,四肢に自覚症状のない皮疹が出現した.近医で処方されたヒドロコルチゾン酪酸エステルクリーム(ロコイドクリーム®)を外用したが症状が改善しないため精査加療目的で当科を紹介され受診した.上気道感染などの明らかな先行症状はなかった.
現 症:全身に米粒大の淡紅色から淡褐色調の丘疹が播種状に多発し,ごく一部には癒合し小局面を形成するものがみられた.また,丘疹とほぼ同じ大きさの淡褐色斑も混在した.粘膜病変はなく,全身状態は良好で,頸部リンパ節の腫脹はなかった(図1a〜d).
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