Japanese
English
症例報告
ダーモスコピー所見で皮丘平行パターンを示した足底の色素性疣贅の1例
A case of pigmented plantar warts that showed parallel ridge pattern in a dermoscopic examination
土屋 海士郎
1
,
福屋 泰子
1
,
石黒 直子
1
Kaishiro TSUCHIYA
1
,
Yasuko FUKUYA
1
,
Naoko ISHIGURO
1
1東京女子医科大学皮膚科学教室
1Department of Dermatology, Tokyo Women's Medical University, Tokyo, Japan
キーワード:
色素性疣贅
,
悪性黒色腫
,
皮丘平行パターン
,
ヒト乳頭腫ウイルス
,
細胞質内封入体
Keyword:
色素性疣贅
,
悪性黒色腫
,
皮丘平行パターン
,
ヒト乳頭腫ウイルス
,
細胞質内封入体
pp.1009-1013
発行日 2020年11月1日
Published Date 2020/11/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412206209
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
- 参考文献 Reference
要約 32歳,男性.初診の1年前に左足底に半米粒大の褐色斑が出現し,その後徐々に拡大した.初診時,左足底に10×6mmの黒褐色調で一部に角化を伴う小結節があり,その12時方向および3時方向に径2mmの淡褐色斑を認めた.ダーモスコピー所見では,小結節部は全体的に褐色調で,辺縁部では色調に濃淡があり皮丘平行パターンを示した.小結節の病理組織像では,過角化と表皮肥厚があり,肥厚した角層内には多数の空胞様構造が見られた.顆粒層には細胞質内封入体を有する細胞が散見された.HPV染色では封入体を有する細胞の核に陽性であり,色素性疣贅と診断した.色素性疣贅のようなメラノサイト病変以外の疾患でも皮丘平行パターンを示すことがあることを念頭に置くべきと考える.
Copyright © 2020, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.