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増刊号特集 最近のトピックス2015 Clinical Dermatology 2015
3.新しい検査法と診断法
皮丘平行パターンを示す足底母斑
Acral nevus showing parallel ridge pattern
田中 勝
1
Masaru TANAKA
1
1東京女子医科大学東医療センター皮膚科
1Department of Dermatology, Tokyo Women's Medical University Medical Center East, Tokyo, Japan
キーワード:
acral nevus
,
皮溝平行パターン
,
皮丘平行パターン
,
複合母斑
,
真皮内母斑
Keyword:
acral nevus
,
皮溝平行パターン
,
皮丘平行パターン
,
複合母斑
,
真皮内母斑
pp.84-88
発行日 2015年4月10日
Published Date 2015/4/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412204408
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summary
足底母斑の多くは境界母斑であり,ダーモスコピーで皮溝平行パターンを示す.しかし,やや稀ながら,複合母斑や真皮内母斑があり,青い皮丘平行パターン〔blue parallel ridge pattern(PRP)〕を呈するため,注意を要する.一般に多くの母斑は,特に境界部の母斑細胞において,年とともにメラニン色素が減少する.そのため,小児期には黒や茶色の母斑だったものが青灰色の色調へと変わることが多い.真皮内母斑細胞は思春期以降に徐々に隆起することが知られており,顔面では半球状(Miescher型母斑),頭頸部では乳頭腫状(Unna型母斑)に変化することがある.足底では頻度は少ないものの,複合型や真皮型の母斑で軽度の隆起がみられる.小児期の複合型足底母斑では濃褐色の皮溝平行パターン(parallel furrow pattern:PFP)が目立つが,成人になるとPFPが消退し青灰色のPRPが目立ち,しかも隆起する.メラノーマとの鑑別点は,柔らかく,皮丘部の青灰色調が均一なことである.
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