Japanese
English
症例
足底に生じたHPV60型関連色素性疣贅の1例
HPV60-associated pigmented wart of the sole
張田 修平
1
,
三石 剛
2
,
林 伸和
1
Shuhei HARITA
1
,
Tsuyoshi MITSUISHI
2
,
Nobukazu HAYASHI
1
1虎の門病院,皮膚科(主任:林 伸和部長)
2東京女子医科大学八千代医療センター,皮膚科,診療科長
キーワード:
色素性疣贅
,
封入体疣贅
,
HPV60型
,
直接シークエンス法
Keyword:
色素性疣贅
,
封入体疣贅
,
HPV60型
,
直接シークエンス法
pp.1593-1596
発行日 2021年9月1日
Published Date 2021/9/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000002860
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59歳,男性。約1年前に左足底に色素斑を自覚し,徐々に拡大した。左足底に淡褐色〜褐色調の3〜6mm程度の類円型の角化性病変が10数個集簇していた。ダーモスコピーでは境界不明瞭な淡褐色〜褐色斑部に一致して,白色鱗屑,点状出血とヘアピン血管がみられた。病理組織学的には,過角化した角質内に空胞様構造,表皮内に顆粒層の肥厚と好酸性均質無構造な細胞質内封入体を認め,Fontana-Masson染色でメラニン顆粒を有するメラノサイトの樹状突起が散在していた。病変部から抽出したDNAをPCR法で増幅して行った直接シークエンス法でHPV60型による色素性疣贅と診断した。色素性疣贅はHPV4あるいは65型であることが多く,HPV60型によるものはまれである。
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