Derm.2019
学会,地方会での質問
満間 照之
1
1一宮市立市民病院皮膚科
pp.168
発行日 2019年4月10日
Published Date 2019/4/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412205738
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日常診療でいろいろな疾患を診ていると,患者さんの何気ない言葉から思いがけない疾患の特徴に気づかされることがある.それらは成書や文献に記載されていないこともあり,勘違いや間違っていることも多くあるが,自分の中で経験として積み重ねていくようにしている.同僚や他病院の医師とのディスカッションでも同様に思いもかけないことに気づかされることがある.それらを合わせて検討していくことで疾患などに対するちょっとしたコツができていき日常診療で大変役立っている.もちろん理論的かつ統計的裏付けは必要であるが,そこまでにまだ至っていないことでもこういったコツのようなものがいくつかできてくると診療が楽しく有意義なものに感じる.それらが研究などのテーマにつながることは意外とある.学会では総論的な教育講演があり新しいことをキャッチアップしていくために聴講をすることが多い.一方で学会の中や地方会,研究会などで1例報告もしくは症例をまとめた報告を聞いていると,自分の中で積み重ねてきた疾患に対する考えと重なることや関連したことに言及されることがある.学会や地方会の質問でともすると不明による見当違いの発言をして恥ずかしい思いをすることもあり,若いころはなかなか発言することに勇気が必要であった.今でも知らないことが多い中で発言してしまうこともあるが,それでもそこで演者とやり取りをすることで新しい発見があるため,中堅以降となった現在でも学会などで質問や自分の意見をぶつけるようにしている.
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