話題
第14回内分泌学会西日本地方会から
加藤 篤二
1
1広島大・泌尿器科
pp.53
発行日 1967年1月10日
Published Date 1967/1/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402201621
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内分泌学も逐年さかんになり,本年の東京における総会は385題の一般演題のほかに,シンポジウムとして蛋白ホルモンのImmunoassay,妊娠と内分泌疾患,RIを利用した測定法内分泌のFeedback,下垂体後葉の基礎と臨床,特講として外人1名の来日があつた。さて広島での西部内分泌地方会は顕真講堂で10月14,15日の両日3会場に分かれて行なわれ,一般演題も192の多きに達した。由来日本の内分泌学は主として内科学によつて発達し,これに産婦人科のいちじるしい貢献とその他病理学,解剖学,泌尿器科学,生化学などの分野が逐次参加して内分泌学は年々いよいよ隆昌をみるにいたつている。
今回は泌尿器科が主宰することになつたが,さて計画となるとなかなか容易ではない。そこでまず特講にはゲストとして東大小林教授の胎児,胎盤系によるEstriolの代謝をお願いしたが,結果は好評で,Estriolの産生には胎児の関与が大きく,妊婦尿のそれを測定すれば胎児の体重予後と密な関係があり,低い者には体重も少なく未熟児が多く死亡率も高いという点は広く一般の学問的興味を喚起した。
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