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第5土曜特集 腫瘍免疫――免疫ネットワークから考える基礎と臨床
免疫チェックポイント阻害薬の成功から続く展望
【腫瘍別の免疫作動薬の現状と展望(単剤→併用・新規)】
進行期悪性黒色腫への免疫療法
Immunotherapy for advanced melanoma
平井 郁子
1
,
舩越 建
1
Ikuko HIRAI
1
,
Takeru FUNAKOSHI
1
1慶應義塾大学医学部皮膚科学教室
キーワード:
悪性黒色腫
,
抗PD-1抗体
,
抗CTLA-4抗体
,
免疫チェックポイント阻害薬(ICI)
Keyword:
悪性黒色腫
,
抗PD-1抗体
,
抗CTLA-4抗体
,
免疫チェックポイント阻害薬(ICI)
pp.452-458
発行日 2022年4月30日
Published Date 2022/4/30
DOI https://doi.org/10.32118/ayu28105452
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免疫チェックポイント阻害薬(ICI)である抗programmed death-1(PD-1)抗体と抗cytotoxic T-lymphocyte-associated antigen-4(CTLA-4)抗体の開発は,悪性黒色腫の進行期の治療を大きく変化させた.それから10年近くが経つが,蓄積された長期観察データやリアルワールドデータを読み解くと,臨床病型による治療反応性の違いやBRAF遺伝子野生型の治療開発の遅れなど,解決すべき課題も多い.トランスレーショナルリサーチ,あるいはリバーストランスレーショナルリサーチに基づいたバイオマーカーの探索や治療抵抗性メカニズムの研究を経て,ICIとその他のがん治療との併用による複合的な免疫療法や,さまざまなICI同士の併用療法の開発が進んでいる.本稿では,これまでの治療開発の変遷と注目すべき新規併用療法について概説する.
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