Japanese
English
症例報告
Spindle Cell Lipomaの1例
A Case of Spindle Cell Lipoma
丸尾 充
1
,
石黒 和守
2
Michiru MARUO
1
,
Kazumori ISHIGURO
2
1丸尾皮膚科クリニック
2福井医科大学皮膚科学教室
1Maruo Dermatologic Clinic
2Department of Dermatology, Fukui Medical School
キーワード:
spindle cell lipoma
,
脂肪腫の特殊型
,
紡錘形細胞
Keyword:
spindle cell lipoma
,
脂肪腫の特殊型
,
紡錘形細胞
pp.489-491
発行日 1993年5月1日
Published Date 1993/5/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412900917
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68歳男性.上背部に小腫瘤が生じ,徐々に大きくなってきたので来院した.初診時上背部に14×10×5cmの半球状に隆起した腫瘤が認められたので,局所麻酔下に摘出術を行った.組織学的所見は皮下脂肪織に被膜で囲まれた腫瘤で,大部分は成熟脂肪細胞様細胞から構成されていたが,一部では成熟脂肪細胞様細胞と膠原線維の間にクロマチンに富んだ紡錘形細胞の増殖が認められた.以上の所見より脂肪腫の特殊型であるspindle cell lipomaと診断した.本症は予後良好な疾患であるが,分化型脂肪肉腫との鑑別が問題となることがあるので詳細な組織学的検索が必要であると思われた.
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