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増刊号特集 最近のトピックス2018 Clinical Dermatology 2018
3.新しい検査法と診断法
新しい薬疹原因薬検出法—活性化リンパ球を用いた薬剤添加IFN-γ ELISpot
A novel method using activated lymphocytes for detecting drug culprits of cutaneous adverse drug reaction
小豆澤 宏明
1
Hiroaki AZUKIZAWA
1
1奈良県立医科大学皮膚科
1Department of Dermatology, Nara Medical University, Kashihara, Japan
キーワード:
IFN-γ ELISpot
,
薬剤添加リンパ球刺激試験
,
Stevens-Johnson症候群
,
中毒性表皮壊死症
,
薬剤性過敏症症候群
Keyword:
IFN-γ ELISpot
,
薬剤添加リンパ球刺激試験
,
Stevens-Johnson症候群
,
中毒性表皮壊死症
,
薬剤性過敏症症候群
pp.77-81
発行日 2018年4月10日
Published Date 2018/4/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412205389
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summary
薬疹の原因薬剤特定は,診療において重要な情報となるが,内服誘発試験は実施困難な場合が多く,薬剤投与歴,薬剤添加リンパ球刺激試験(drug-induced lymphocyte stimulation test:DLST),パッチテストでは十分な根拠が得られない症例を少なからず経験する.薬剤特異的T細胞は末梢血液中にわずかであり,DLSTでは,その細胞分裂を検出することが難しいため偽陰性となりやすく,薬剤特異的インターフェロン-γ(IFN-γ)産生の検出が試みられている.末梢血単核球での薬剤添加によるIFN-γ産生細胞数を検討するELISpot法の有用性が報告されており,われわれは,この方法をさらに高感度にする目的で,抗CD3/CD28抗体とIL-2添加で,あらかじめ1週間活性化増殖させることで,薬剤特異的なIFN-γ産生を飛躍的に効率良く検出できることを見出した.活性化リンパ球を用いた薬剤添加IFNγ-ELISpotは,リンパ球が少ない検体でも安定して行える薬疹の原因薬特定法として有用性が期待される.
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