Japanese
English
症例報告
Chlamydophila pneumoniaeによる感染性蕁麻疹の1例
A case of infections urticaria caused by Chlamydophila pneumoniae
戸瀨 彩加
1
,
澤田 貴裕
1
,
末廣 晃宏
1
Saika TOSE
1
,
Takahiro SAWADA
1
,
Mitsuhiro SUEHIRO
1
1大津市民病院皮膚科
1Division of Dermatology, Otsu Municipal Hospital, Otsu, Japan
キーワード:
Chlamydophila pneumoniae
,
感染性蕁麻疹
Keyword:
Chlamydophila pneumoniae
,
感染性蕁麻疹
pp.1055-1059
発行日 2017年12月1日
Published Date 2017/12/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412205267
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要約 82歳,女性.全身の膨疹を主訴に当院を受診し,同日入院となった.入院後,抗ヒスタミン薬の内服を開始したが膨疹の消退は不十分であった.膨疹出現の数日前から咳嗽があったこと,入院時の採血でCRP 1.45mg/dlと炎症反応の軽度亢進を認めたこと,発熱がみられたことなどから感染性蕁麻疹を疑い,ミノサイクリン100mg/日の内服を開始した.その後,速やかに膨疹の新生はなくなった.入院3日目に採取した抗Chlamydophila pneumoniae(CP)IgM抗体価が有意に上昇しており,自験例をCPに伴う感染性蕁麻疹と診断した.CPによる感染性蕁麻疹の報告は海外で数例認めるのみで,本邦では自験例が初の報告例である.難治性蕁麻疹の診療に際しては,同感染症が関与している可能性も考慮し,抗CP抗体価の測定も諸検査の一項目に加えるべきと考える.
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