特集 抗菌薬選択の実際―AMR(薬剤耐性)対策は日々の診療から
起因菌と有効な抗菌薬をあわせて理解する
《グラム染色で染色されない菌》
Legionella pneumophila,Mycoplasma pneumoniae,Chlamydophila pneumoniae
-グラム染色で見えない呼吸器系感染症の起因菌
皿谷 健
1
Takeshi SARAYA
1
1杏林大学医学部呼吸器内科
キーワード:
マイコプラズマ肺炎
,
レジオネラ肺炎
Keyword:
マイコプラズマ肺炎
,
レジオネラ肺炎
pp.131-138
発行日 2018年7月1日
Published Date 2018/7/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_naika122_131
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Summary
▪レジオネラ尿中抗原キットはL. pneumophila 1のみをターゲットにしているため,常に偽陰性の可能性を考慮する.
▪病歴や臨床症状からレジオネラ肺炎を疑うときには検査部にその旨を伝え,B-CYEα寒天培地やWYOα寒天培地などの選択分離培地の培養検査を依頼する.
▪マクロライド耐性マイコプラズマ肺炎は入院や外来のどのセッテイングでもminocycline投与は有効である
▪マイコプラズマ肺炎は小児,成人ともに浸潤影の頻度が最も高く,中下肺野有意である
▪マイコプラズマ肺炎が低酸素血症を呈する場合は,肺炎球菌肺炎と比してより広い範囲に肺炎像が広がる傾向がある.
© Nankodo Co., Ltd., 2018