Japanese
English
症例報告
子宮体癌放射線療法後に発生した進行性下腹部リンパ管肉腫の長期生存例
A long-term survival case of advanced abdominal cutaneous lymphangiosarcoma after radiation therapy of uterine cancer
島 香織
1
,
山上 優奈
1
,
櫻井 弓子
1
,
瀧 玲子
1
,
黄 政龍
2
,
瀧 俊彦
2
,
戸田 憲一
1
Kaori SHIMA
1
,
Yuna YAMAGAMI
1
,
Yumiko SAKURAI
1
,
Reiko TAKI
1
,
Cheng-long HUANG
2
,
Toshihiko TAKI
2
,
Kenichi TODA
1
1公益財団法人田附興風会医学研究所北野病院皮膚科
2公益財団法人田附興風会医学研究所北野病院呼吸器外科
1Division of Dermatology, Kitano Hospital, The Tazuke Kofukai Medical Research Institute, Osaka, Japan
2Division of Chest Surgery, Kitano Hospital, The Tazuke Kofukai Medical Research Institute, Osaka, Japan
キーワード:
二次性脈管肉腫
,
長期生存
,
化学療法
,
リンパ管肉腫
Keyword:
二次性脈管肉腫
,
長期生存
,
化学療法
,
リンパ管肉腫
pp.1011-1015
発行日 2017年11月1日
Published Date 2017/11/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412205255
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要約 72歳,女性.2001年に子宮体癌で広汎性子宮全摘術,術後放射線療法を受けた.2010年下腹部に熱感を伴う紅紫色腫瘤が出現し,病理組織所見/免疫染色所見よりリンパ管肉腫と考えた.膀胱と左頸部リンパ節に遠隔転移を認める進行性のリンパ管肉腫として化学療法を開始したが,翌年左頸部リンパ節が40mmに腫大し,リンパ節郭清術を行った.その後薬剤変更し,現在も化学療法継続中である.化学療法に伴う好中球減少や頻発する下肢蜂窩織炎に対する加療を行いながら,現在7年間完全完解を維持している.リンパ管肉腫は血管肉腫と比較し患肢切断などにより根治的治療が可能なこともあり,長期生存例も複数報告されている.自験例は原発巣の手術を施行せず,化学療法が奏効しかつ7年以上の長期完解を得られているきわめて稀な症例であり,過去の文献的考察を含め報告した.
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