Japanese
English
症例報告
巨大腫瘤を形成した左大腿部pilomatrix carcinomaの1例
A case of large left femoral pilomatrix carcinoma
武藤 雄介
1
,
谷田 宗男
1
,
中山 文恵
2
,
岩間 憲行
2
,
真鍋 俊明
3
Yusuke MUTO
1
,
Muneo TANITA
1
,
Fumie NAKAYAMA
2
,
Noriyuki IWAMA
2
,
Toshiaki MANABE
3
1東北労災病院皮膚科
2東北労災病院病理診断科
3滋賀県立成人病センター研究所病理診断・教育支援センター
1Division of Dermatology, Tohoku Rousai Hospital, Sendai, Japan
2Division of Diagnostic Pathology, Tohoku Rousai Hospital, Sendai, Japan
3Division of Diaguestic Pathology, Shiga Medical Center Research Institute, Moriyama, Japan
キーワード:
巨大腫瘤形成
,
pilomatrix carcinoma
Keyword:
巨大腫瘤形成
,
pilomatrix carcinoma
pp.1006-1010
発行日 2017年11月1日
Published Date 2017/11/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412205254
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要約 40歳,男性.6年前にアブに刺された左大腿部外側に結節が生じ,徐々に増大してきた.自然経過にて様子を見るも手拳大まで拡大したため近医皮膚科を受診し,石灰化上皮腫の診断で当科を紹介受診した.悪性腫瘍の可能性も否定できないため全身麻酔下で十分な切除マージンを確保し腫瘍全摘切除および単純縫縮術を施行した.術後の病理組織診断はpilomatrix carcinomaとされたが切除断端は陰性であり,所属リンパ節への転移も認めないことから術後補助療法は施行せず経過観察している.術後6か月経過したが再発転移は認めていない.Pilomatrix carcinomaは報告が少なく,診断に難渋する場合があるが再発転移を起こすことが知られており注意すべき疾患であると言える.
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