Japanese
English
症例報告
直腸癌発見の契機となった掌蹠の遠心性環状紅斑の1例
A case of erythema annulare centrifugum of palms and soles associationed with rectal cancer
清村 咲子
1
,
片桐 一元
1
Sakiko SHIMURA
1
,
Kazumoto KATAGIRI
1
1獨協医科大学越谷病院皮膚科
1Division of Dermatology, Dokkyo Medical University, Koshigaya Hospital, Koshigaya, Japan
キーワード:
掌蹠
,
遠心性環状紅斑
,
内臓悪性腫瘍
,
デルマドローム
Keyword:
掌蹠
,
遠心性環状紅斑
,
内臓悪性腫瘍
,
デルマドローム
pp.772-776
発行日 2017年9月1日
Published Date 2017/9/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412205199
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要約 74歳,男性.初診の1か月前より足底,手掌,前腕に自覚症状のない鱗屑を伴うクルミ大から手掌大の環状紅斑が出現した.病理組織像では液状変性と血管周囲にリンパ球を中心とした炎症細胞浸潤を認めた.掌蹠の環状紅斑は稀であるため,内臓悪性腫瘍の合併を疑い諸検査を実施した結果,直腸癌を発見した.直腸癌切除後に環状紅斑は急速に消失した.掌蹠の遠心性環状紅斑の報告は本邦で初めてであり,特異な部位に発症するデルマドロームとして注意すべき病態である可能性が示唆された.
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