Japanese
English
症例報告
遠心性環状紅斑(表在型)の1例
A case of erythema annulare centrifugum(superficial type)
浜野 真紀
1
,
中島 広子
1
,
玉木 毅
1
Maki HAMANO
1
,
Hiroko NAKASHIMA
1
,
Takeshi TAMAKI
1
1国立国際医療研究センター皮膚科
1Department of Dermatology,National Center for Global Health and Medicine,Tokyo,Japan
キーワード:
環状紅斑
,
spongiosis
,
汗管
,
遠心性環状紅斑
,
遠心性丘疹性紅斑
Keyword:
環状紅斑
,
spongiosis
,
汗管
,
遠心性環状紅斑
,
遠心性丘疹性紅斑
pp.123-126
発行日 2011年2月1日
Published Date 2011/2/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412102806
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要約 28歳,女性.初診1か月前から両下肢に掻痒を伴う紅色の小丘疹が出現した.徐々に増数し環状の局面を呈してきたため受診した.初診時,両大腿から下腿にコイン大から小児頭大までの不整形環状紅斑を多数認め,その辺縁には米粒大前後の紅色丘疹が集簇,融合していた.皮膚病理組織では表皮は軽度肥厚し,一部の表皮細胞間にspongiosisを認めた.真皮上層では小血管周囲にリンパ球主体の細胞浸潤がみられたが,表皮内および真皮内の汗管周囲のリンパ球浸潤は明確ではなく,遠心性環状紅斑の表在型と考えた.近い概念として遠心性丘疹性紅斑があるが,これらは多分に重複する疾患であると考えられる.
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