Japanese
English
症例報告
胃癌に併発した遠心性環状紅斑の1例
A case of erythema annulare centrifugum associated with gastric cancer
久松 晃
1
,
狩野 葉子
1
,
長島 正治
1
,
生形 之男
2
,
木内 立男
2
,
立川 勲
2
Akira HISAMATSU
1
,
Yoko KANO
1
,
Masaji NAGASHIMA
1
,
Nobuo UBUKATA
2
,
Tatsuo KIUCHI
2
,
Isao TATEKAWA
2
1杏林大学医学部皮膚科学教室
2杏林大学医学部第1外科学教室
1Department of Dermatology, Kyorin University School of Medicine
2The First Department of Surgery, Kyorin University School of Medicine
キーワード:
遠心性環状紅斑
,
環状紅斑
,
胃癌
,
悪性腫瘍
Keyword:
遠心性環状紅斑
,
環状紅斑
,
胃癌
,
悪性腫瘍
pp.237-240
発行日 1995年3月1日
Published Date 1995/3/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412901466
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症例は56歳男性.初診の約5年前より自覚症状のないほぼ大豆大の紅斑が,腹部に多数出現して徐々に環状となり,遠心性に拡大し2〜3ヵ月で消褪していた.初診の2ヵ月前より胃部不快感が出現し,精査により胃癌(Borrmann3型)が発見され外科へ入院した.臨床的に胃癌に伴う遠心性環状紅斑を考え経過を観察したところ,紅斑は胃癌の切除後3日目頃にはほぼ消褪し,以後再発はない.遠心性環状紅斑の原因また基礎疾患の一つに悪性腫瘍があげられているが,自験例のように悪性腫瘍の摘除により紅斑が消褪した症例の報告は非常に少ない.悪性腫瘍に併発する環状紅斑の発生機序について,若干の考えを加えた.
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