Japanese
English
症例報告
超音波検査が経過観察に有用であった血管芽細胞腫の1例
A case of angioblastoma(Nakagawa) with ultrasonography helpful for the follow up
正畠 千夏
1
,
平井 都始子
2
,
福本 隆也
1
,
浅田 秀夫
1
Chinatsu SHOBATAKE
1
,
Toshiko HIRAI
2
,
Takaya FUKUMOTO
1
,
Hideo ASADA
1
1奈良県立医科大学皮膚科学教室
2奈良県立医科大学総合画像診断センター
1Department of Dermatology, Nara Medical University, Kashihara, Japan
2Department of General Diagnostic Imaging Center, Nara Medical University Hospital, Kashihara, Japan
キーワード:
血管芽細胞腫
,
超音波検査
,
自然消退
,
乳幼児
Keyword:
血管芽細胞腫
,
超音波検査
,
自然消退
,
乳幼児
pp.445-450
発行日 2017年5月1日
Published Date 2017/5/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412205123
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要約 1か月,男児.生後2週頃,両親が左下肢の腫脹に気付いた.当科初診時,左下腿伸側に約3×2cm大の皮下に硬結を伴う紫青色斑を認めた.超音波検査では筋膜に沿って10mm大の扁平で不整な低エコー域を認め,周囲の皮下脂肪組織に不整な高エコー域を伴っていた.初診より2か月後の超音波検査で腫瘤の増大と血流の増加を認めた.生検により血管芽細胞腫と診断した.初診より6か月目には縮小傾向となり,1年後にはほぼ消失した.2年後,再発は認めず,超音波検査でも明らかな病変を描出することはできなかった.自験例では超音波検査は血管芽細胞腫の診断のみならず経過観察や再発の有無の確認において有用であった.
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