Japanese
English
症例報告
ペースメーカー植え込み10年後に出現した,眼病変・皮疹病変にて診断できたサルコイドーシス
Sarcoidosis definitively diagnosed by histopathological examination of cutaneous lesions appearing 10 years after pacemaker implantation
坪倉 瑶子
1
,
水野 可魚
1
,
Chuyen Nguyen Thi Hong
1
,
岡本 祐之
1
Yoko TSUBOKURA
1
,
Kana MIZUNO
1
,
Nguyen Thi Hong
1
,
Hiroyuki OKAMOTO
1
1関西医科大学皮膚科
1Department of Dermatology, Kansai Medical University, Hirakata, Japan
キーワード:
サルコイドーシス
,
他臓器病変
,
異時性
,
心病変
,
苔癬様型皮膚サルコイド
Keyword:
サルコイドーシス
,
他臓器病変
,
異時性
,
心病変
,
苔癬様型皮膚サルコイド
pp.407-410
発行日 2017年5月1日
Published Date 2017/5/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412205116
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
- 参考文献 Reference
要約 61歳,男性.当科初診の半年前より両上肢に丘疹が出現し,その後集簇性に多発してきたため精査目的で当科を受診した.初診時,両上肢に直径5mm大までの比較的均一な丘疹が集簇性に多数みられた.皮膚生検病理組織像にて真皮上層に非乾酪壊死性類上皮細胞肉芽腫を認めた.全身検索にて血清ACE値を含めた血液検査は正常範囲内で,画像検査でも異常はなかった.しかし,問診にて10年前にペースメーカー植え込み術を受けており,1年前に近医眼科で両眼のぶどう膜炎を指摘され,加療中であることが判明した.以上より,サルコイドーシスの苔癬様型皮膚サルコイドと診断した.サルコイドーシスは多臓器に肉芽腫を生じる全身性疾患であるが,各臓器病変の出現は必ずしも同時期ではなく,診断のためには長期間にわたる経過観察が必要と考えられる.
Copyright © 2017, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.