Japanese
English
症例報告
ナローバンドUVB療法が奏効した急性痘瘡状苔癬状粃糠疹の1例
A case of pityriasis lichenoides et varioliformis acuta successfully treated with narrow-band UVB
西本 周平
1
,
川崎 洋
1
,
福田 理紗
1
,
高江 雄二郎
1
,
永尾 圭介
1
Shuhei NISHIMOTO
1
,
Hiroshi KAWASAKI
1
,
Risa FUKUDA
1
,
Yujiro TAKAE
1
,
Keisuke NAGAO
1
1慶應義塾大学医学部皮膚科学教室
1Department of Dermatology, Keio University School of Medicine, Tokyo, Japan
キーワード:
急性痘瘡状苔癬状粃糠疹
,
ナローバンドUVB
Keyword:
急性痘瘡状苔癬状粃糠疹
,
ナローバンドUVB
pp.463-467
発行日 2015年6月1日
Published Date 2015/6/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412204474
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要約 61歳,女性.13年前より両下腿に掻痒を伴わない紅色丘疹が出現し,多発・増数した.当院受診の約1か月前より急激に悪化したため近医を受診した.皮膚生検病理組織にて急性痘瘡状苔癬状粃糠疹(pityriasis lichenoides et varioliformis acuta:PLEVA)と診断され,ステロイド外用したが改善しなかった.当院を紹介受診し,ナローバンドUVB療法を開始した.週1回の照射により照射開始から2か月で皮疹は消退した.その後は照射頻度を2週間に1回と減らしたが1年以上にわたり皮疹の再燃を認めていない.PLEVAの治療に確立したものはなく,ステロイドやタクロリムスの外用,ジアフェニルスルホン,ミノサイクリン,クラリスロマイシンの内服などが用いられてきたが,治療に難渋することも多い.近年,自験例を含め,PLEVAに対するナローバンドUVB療法の有効性が示されつつある.他の治療法に比べ副作用が少ないことから,積極的に選択すべき治療法と考えた.
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