Japanese
English
症例報告
局面型皮膚サルコイドーシスに伝染性軟属腫を発症した1例
A case of plaque type cutaneous sarcoidosis accompanined by molluscum contagiosum
水野 可魚
1
,
松村 康洋
1
,
藤井 公男
1
,
岡本 祐之
1
,
今村 貞夫
1
Kana MIZUNO
1
,
Yasuhiro MATSUMURA
1
,
Kimio FUJII
1
,
Hiroyuki OKAMOTO
1
,
Sadao IMAMURA
1
1京都大学医学部皮膚科学教室
1Department of Dermatology, Faculty of Medicine, Kyoto University
キーワード:
サルコイドーシス
,
伝染性軟属腫
,
細胞性免疫
Keyword:
サルコイドーシス
,
伝染性軟属腫
,
細胞性免疫
pp.221-223
発行日 1995年3月1日
Published Date 1995/3/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412901461
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77歳,女性.昭和61年頃,顔面に紅色小丘疹が出現したが,自覚症状がないため放置していた.昭和63年に甲状腺機能低下を指摘され,平成4年には視力低下を自覚し,同年11月には心電図で3度房室ブロックが認められ,ペースメーカー植え込み術を受けた.この頃より前記の皮疹が拡大してきたため当科を受診した.皮疹部の皮膚生検組織像,眼科所見およびツベルクリン反応陰性,γ—グロブリン上昇などの検査所見からサルコイドーシスと診断した.その後,前胸部,背部に皮膚色小丘疹を認め,生検により,伝染性軟属腫と診断した.成人で伝染性軟属腫が認められる場合,免疫異常がその背景にあることが多い.本例ではサルコイドーシスによる細胞性免疫能低下が伝染性軟属腫の発症に関与したと考えられる.
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