--------------------
文献紹介 固形癌患者を対象とした経口免疫調整薬インドキシモドとドセタキセルの併用療法の第Ⅰ相試験
椎山 理恵
1
1慶應義塾大学
pp.244
発行日 2017年3月1日
Published Date 2017/3/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412205016
- フリーアクセス
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
生体内でL-トリプトファンをL-キヌレニンに変換する酵素であるIDO〔indoleamine-(2,3)-dioxygenase〕は,さまざまな癌で発現していることが知られている.L-トリプトファンの局所的枯渇はT細胞の抑制やTregの誘導による抗腫瘍免疫抑制状態を作り出すことが明らかになっている.本試験において用いられたインドキシモドはIDO経路阻害薬であり,前臨床試験では乳癌モデルマウスに対して化学療法と併用することで相乗効果が得られた.本試験はドセタキセルとインドキシモドの併用療法における安全性を検討するために計画された.
試験デザインとしては,ドセタキセルを3週おきに60mg/m2から75mg/m2への増量,インドキシモドは300mg分2より2,000mg分2まで増量する5つのコホートでの3+3試験であり,至適投与量を決定するため用量制限毒性を評価し,副次的に血中薬物濃度を測定した.
Copyright © 2017, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.