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資料
再燃前立腺癌患者に対する癌ペプチドワクチン療法の第Ⅰ相臨床試験におけるリサーチナースの役割
Role of Research Nurse in a Phase I Clinical Study of CTL-precursor Oriented Vaccine for Patients with Hormone-Refractory Prostate Cancer
末次 典恵
1
,
田村 真由美
2
,
久冨 瑞穂
3
,
野口 正典
4
,
伊東 恭悟
5
Norie Suetsugu
1
,
Mayumi Tamura
2
,
Mizuho Hisatomi
3
,
Masanori Noguchi
4
,
Kyogo Itoh
5
1久留米大学大学院医学研究科修士課程がん看護学
2久留米大学大学院医学研究科博士課程
3久留米大学病院泌尿器科
4久留米大学医学部泌尿器科学教室
5久留米大学医学部免疫学教室
1Master Course, Graduate School of Medicine, Kurume University
2Doctor Course, Graduate School of Medicine, Kurume University
3Urology Ward, Kurume University Hospital
4Department of Urology, Kurume University School of Medicine
5Department of Immunology, Kurume University School of Medicine
pp.79-88
発行日 2002年12月25日
Published Date 2002/12/25
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- Abstract 文献概要
- 参考文献 Reference
要 旨
本研究は,癌ペプチドワクチン療法という,新しい癌治療の第Ⅰ相臨床試験で得られた知見をまとめ,ワクチン療法を受ける再燃前立腺癌患者に対する看護と本臨床試験におけるリサーチナースの役割を明確にすることを目的とした.
ワクチン投与によって起こりうる主な有害事象は,①投与部位の発赤・腫脹・掻痒感,②骨転移部の疼痛の出現,あるいは増強,③血尿,および④発熱で,身体面の看護のポイントが明らかになった.臨床試験開始時の患者の心理では,患者は臨床試験に対して新しい治療への期待と不安が交錯しており,試験中の臨床効果の有無が大きな関心であることがわかった.ワクチン投与による身体的苦痛をできる限り軽減し,患者の疑問に応じることが患者の不安の軽減につながるという見解が得られた.また,リサーチナースは臨床試験の実施において,その中心に存在し,患者の看護のみならず,臨床試験チームの調整役として重要な機能を果たしており,リサーチナースは臨床試験の質の向上に大きく関与していることが示唆された.
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