Japanese
English
症例報告
口唇ヘルペスと類似した造影剤イオパミドールによる多発性固定薬疹の1例
A case of multiple fixed drug eruption caused by contrast media iopamidol, mimicking herpes labialis
氏野 由理
1
,
八木 夏希
1
,
筒井 清広
1
,
佐藤 隆
2
Yuri UJINO
1
,
Natsuki YAGI
1
,
Kiyohiro TSUTSUI
1
,
Takashi SATO
2
1石川県立中央病院皮膚科
2パークビル透析クリニック
1Division of Dermatology, Ishikawa Prefectural Central Hospital, Kanazawa, Japan
2Park Building Dialysis Hospital, Kanazawa, Japan
キーワード:
造影剤
,
イオパミドール
,
固定薬疹
Keyword:
造影剤
,
イオパミドール
,
固定薬疹
pp.477-481
発行日 2016年6月1日
Published Date 2016/6/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412204807
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要約 53歳,男性.糖尿病性腎不全のため2008年より透析を導入した.2014年4月下旬,口唇に水疱が多発した.アシクロビル内服後に10日程で消退した.7月中旬,口唇に水疱が再発.アシクロビル内服後も拡大し,上下口唇にびらん,右手掌に紅斑が出現した.初回時は皮疹出現2日前に,2回目は皮疹出現の直前に,他院でイオパミドール(イオパミロン®)の使用があった.スクラッチパッチテストでイオパミドールが陽性.非イオン性ヨード造影剤による多発性固定薬疹の報告例は少ないが,透析患者ではイオパミドールによる多発性固定薬疹が多く報告されている.造影剤代謝の半減期の延長により固定薬疹の頻度が高くなる可能性があると思われた.
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