Japanese
English
症例報告
背部に生じた皮膚平滑筋肉腫の1例
A case of cutaneous leiomyosarcoma of the back
鈴木 瑠美
1
,
河﨑 真理奈
1
,
宮崎 安洋
1
,
三浦 圭子
2
Rumi SUZUKI
1
,
Marina KAWASAKI
1
,
Yasuhiro MIYAZAKI
1
,
Keiko MIURA
2
1JAとりで総合医療センター皮膚科
2東京医科歯科大学医学部附属病院病理診断科
1Division of Dermatology, JA Toride Medical Center, Toride, Japan
2Department of Diagnostic Pathology, Medical Hospital of Tokyo Medical and Dental University, Tokyo, Japan
キーワード:
皮膚平滑筋肉腫
,
皮膚悪性腫瘍
,
間葉系悪性腫瘍
Keyword:
皮膚平滑筋肉腫
,
皮膚悪性腫瘍
,
間葉系悪性腫瘍
pp.437-441
発行日 2016年5月1日
Published Date 2016/5/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412204796
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要約 75歳,男性.背部に軽度の疼痛を伴う径1.5cmの小結節を認め,粉瘤の臨床診断にて切除した.腫瘤は明らかな被膜を有さず,皮内から皮下脂肪織内にかけて存在し,一部で境界不明瞭であった.病理組織学的には,好酸性の細胞質と両端が鈍な長楕円形の核を持つ紡錘形細胞が増生,腫瘍細胞束を形成して錯綜,交差しており,核の大小不同や異型性も認めた.免疫染色ではα-smooth muscle actin,デスミン陽性で,皮膚平滑筋肉腫と診断し,拡大切除術を施行した.皮膚平滑筋肉腫は皮下に生じるものも含めて論じられ,悪性軟部腫瘍に準じた治療が行われるが,WHO分類では皮内(真皮)に生じるものとされている.皮膚平滑筋肉腫は腫瘍の残存がなければnarrow marginの切除でも予後良好といわれる.今後,治療法の確立が望まれる.
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