Japanese
English
症例報告
陰茎縫線囊腫の1例
A case of median raphe cyst of the penis
金田 一真
1
,
穀内 康人
1
,
牧之段 恵里
1
,
黒川 晃夫
1
,
森脇 真一
1
,
安田 恵美
2
,
辻 求
2
Kazuma KANEDA
1
,
Yasuhito KOKUNAI
1
,
Eri MAKINODAN
1
,
Teruo KUROKAWA
1
,
Shinichi MORIWAKI
1
,
Emi YASUDA
2
,
Motomu TSUJI
2
1大阪医科大学皮膚科
2大阪医科大学病院病院病理部
1Department of Dermatology, Osaka Medical College, Takatsuki, Japan
2Department of Pathology, Osaka Medical College, Takatsuki, Japan
キーワード:
陰茎縫線囊腫
Keyword:
陰茎縫線囊腫
pp.422-426
発行日 2016年5月1日
Published Date 2016/5/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412204793
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要約 23歳,男性.11年前に出現した陰茎の小囊腫を主訴に受診した.初診時,陰茎包皮左側に黄白色調を呈する半球状の囊腫様構造物がみられた.全切除術を施行した.病理組織学的には真皮内に表皮とは連続性がなく,内腔が不規則に延長し,突出する単房性の囊腫が存在していた.囊胞壁は重層円柱上皮で構成され,明らかな断頭分泌の所見はなかった.囊腫壁内腔の細胞の上層部はPAS陽性で,内腔の細胞はCK7陽性,CK20陰性,GCDFP15陰性であった.以上より,陰茎縫線囊腫と診断した.自験例は発症から受診まで約11年間が経過していた.過去の報告例を集計で,本疾患は先天異常が発症要因と言えるものの,発症後年月が経過してから受診する傾向があることがわかった.
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