Japanese
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症例報告
皮膚筋炎におけるFDG-PETによる筋炎の活動性評価—筋症状重症例と軽症例の比較
Evaluation of myositis activity with FDG-PET in dermatomyositis:A comparison between cases of severe and mild muscular symptoms
影山 玲子
1
,
糟谷 啓
1
,
池谷 茂樹
1
,
藤山 俊晴
1
,
戸倉 新樹
1
Reiko KAGEYAMA
1
,
Akira KASUYA
1
,
Shigeki IKEYA
1
,
Toshiharu FUJIYAMA
1
,
Yoshiki TOKURA
1
1浜松医科大学皮膚科学講座
1Department of Dermatology, Hamamatsu Medical University, Hamamatsu, Japan
キーワード:
皮膚筋炎
,
FDG-PET
Keyword:
皮膚筋炎
,
FDG-PET
pp.417-421
発行日 2016年5月1日
Published Date 2016/5/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412204791
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要約 皮膚筋炎においてFDG-PETが筋炎の活動性評価に有用であるかを,筋症状の異なる自験2例で検討した.症例1:62歳,男性.血液検査ではCK 7,671IU/l,アルドラーゼ33IU/lと高値であり,大腿部からの筋生検ではCD3陽性のT細胞が浸潤していた.筋症状は強く,頸部・肩関節部を中心とする近位筋の脱力,嚥下障害,構音障害があった.徒手筋力検査法では後頸部筋と三角筋が特に低下し,3/5であった.FDG-PETでは後頸筋群,上肢近位筋,咽頭・後頭部の筋群に強い集積があり,体幹・大腿部にも集積があった.FDG-PETで集積亢進の見られた部位と臨床症状での筋力低下部位が一致していた.症例2:68歳,女性.筋症状は軽微であり,血液検査上も顕著な筋由来酵素の上昇はなかった.FDG-PETでの筋への集積はほとんど認められなかった.皮膚筋炎においてPETは悪性腫瘍の検索だけでなく,筋炎の評価にも有効である可能性が示唆された.
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