Japanese
English
症例報告
転移性結核膿瘍の2例
Two cases of metastatic tuberculous abscess
寺前 彩子
1
,
大霜 智子
1
,
石川 世良
2
,
大村 崇
2
,
宮 成嘉
3
,
鶴田 大輔
4
Ayako TERAMAE
1
,
Tomoko OSHIMO
1
,
Sera ISHIKAWA
2
,
Takashi OMURA
2
,
Shigeyoshi MIYA
3
,
Daisuke TSURUTA
4
1浅香山病院皮膚科
2浅香山病院循環器内科
3浅香山病院整形外科
4大阪市立大学大学院医学研究科皮膚病態学
1Division of Dermatology, Asakayama Hospital, Sakai, Japan
2Division of Cardiovascular Internal Medicine, Asakayama Hospital, Sakai, Japan
3Division of Orthopedics, Asakayama Hospital, Sakai, Japan
4Department of Dermatology, Osaka City University Graduate School of Medicine, Osaka, Japan
キーワード:
転移性結核膿瘍
,
肺結核
,
真性結核
Keyword:
転移性結核膿瘍
,
肺結核
,
真性結核
pp.249-254
発行日 2016年3月1日
Published Date 2016/3/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412204692
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要約 症例1:88歳,女性.左下腿の発赤,腫脹に対し,蜂窩織炎の診断にて抗生剤を投与されていたが改善せず,その後,左足背に皮下膿瘍が出現した.膿および喀痰からMycobacterium tuberculosisが培養された.症例2:78歳,女性.左下腿に疼痛を伴う皮下腫瘤が出現したため受診となった.穿刺にて血性液が排出されたが再燃を繰り返すため,抗酸菌培養を提出したところ,皮下腫瘤穿刺液よりM. tuberculosisが培養された.その後,喀痰からもM. tuberculosisが培養された.2例ともに肺結核を認めたため,転移性結核膿瘍と診断した.高齢者および免疫不全の患者において皮膚結核は念頭に置くべき疾患であり,難治性の皮膚疾患を診た場合には抗酸菌検査を積極的に考慮すべきであると考えられた.
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