Japanese
English
症例報告
大腿筋膜移植にて修復した上腰ヘルニアの1例
A case of Grynfeltt-Lesshaft hernia repaired with autologous fascia lata graft
江上 将平
1
,
本田 治樹
1
,
横山 知明
1
,
杉浦 丹
1
,
福積 聡
2
Shohei EGAMI
1
,
Haruki HONDA
1
,
Tomoaki YOKOYAMA
1
,
Makoto SUGIURA
1
,
Satoshi FUKUZUMI
2
1静岡市立清水病院皮膚科
2帝京大学ちば総合医療センター形成外科
1Division of Dermatology, Shizuoka Municipal Shimizu Hospital, Shizuoka, Japan
2Division of Plastic and Reconstructive Surgery, Teikyo University Chiba Medical Center, Japan
キーワード:
腰ヘルニア
,
大腿筋膜移殖
Keyword:
腰ヘルニア
,
大腿筋膜移殖
pp.689-693
発行日 2015年8月1日
Published Date 2015/8/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412204530
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要約 77歳,男性.20歳台の頃より左腰背部の膨隆を自覚していた.触診上は手拳大の弾性軟な皮下腫瘤を触知し,脂肪腫が疑われたが,姿勢や腹圧により変化を認めた.エコーにて後腹膜に連続する脂肪成分がみられ,MRIで後腹膜脂肪の脱出を確認し,左上腰ヘルニアと診断した.腹斜筋群と背側筋群を縫合閉鎖し,大腿筋膜を移植して補強した.術後合併症なく,第7病日に退院した.以後,再発を認めていない.腰ヘルニアは稀な疾患であり,単純縫合閉鎖の他に,人工材料を用いた修復方法が報告されている.自験例では自家大腿筋膜を用いた補強で良好な結果を得ることができ,治療の選択肢の1つとして有用であると考えた.
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