Japanese
English
症例報告
眉毛部に生じたfollicular squamous cell carcinomaの1例
A case of follicular squamous cell carcinoma on the eyebrow
本田 治樹
1
,
江上 将平
1
,
野村 尚志
1
,
横山 知明
1
,
杉浦 丹
1
Haruki HONDA
1
,
Shohei EGAMI
1
,
Hisashi NOMURA
1
,
Tomoaki YOKOYAMA
1
,
Makoto SUGIURA
1
1静岡市立清水病院皮膚科
1Division of Dermatology, Shizuoka Municipal Shimizu Hospital, Shizuoka, Japan
キーワード:
follicular squamous cell carcinoma
,
有棘細胞癌
Keyword:
follicular squamous cell carcinoma
,
有棘細胞癌
pp.51-55
発行日 2016年1月1日
Published Date 2016/1/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412204641
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要約 80歳,男性.初診3か月前より左眉毛部に急速に増大する腫瘤を生じ,受診した.腫瘤は不整形に隆起し,皮下には多房性結節を触知した.皮表には一部痂皮を付着していた.エコー所見では辺縁の形状不規則な囊腫状のlow echo areaを皮下に認めた.病理組織所見では開大する毛包において毛包上皮と連続して角化傾向を示す異型細胞が外向性に浸潤増殖しており,被覆表皮では異型細胞は認めなかった.これより自験例をfollicular squamous cell carcinomaと診断し,辺縁から6mmマージンで切除および全層植皮術を施行した.術後6か月の経過で再発や転移を認めていない.本疾患は毛包漏斗部を起源とするきわめて稀な有棘細胞癌の1型であり,有毛部に発生する悪性腫瘍の1つとして念頭に置く必要がある.
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