Japanese
English
症例報告
肛門粘液癌に伴う肛囲二次性Paget病の1例
A case of perianal secondary Paget's disease with anal canal carcinoma
池本 千花
1
,
奥沢 康太郎
1
,
浅井 純
1
,
竹中 秀也
1
,
加藤 則人
1
Chika IKEMOTO
1
,
Yasutaro OKUZAWA
1
,
Jun ASAI
1
,
Hideya TAKENAKA
1
,
Norito KATOH
1
1京都府立医科大学大学院医学研究科皮膚科学
1Department of Dermatology, Kyoto Prefectural University of Medicine Graduate School of Medical Science, Kyoto, Japan
キーワード:
肛囲二次性Paget病
,
肛門管癌
,
CK20
,
CK7
,
GCDFP-15
Keyword:
肛囲二次性Paget病
,
肛門管癌
,
CK20
,
CK7
,
GCDFP-15
pp.67-71
発行日 2016年1月1日
Published Date 2016/1/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412204645
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要約 75歳,男性.肛囲に結節を伴う紅斑を認めた.生検にて乳房外Paget病が疑われた.免疫組織化学的に腫瘍細胞はCK7,CK20染色に陽性,GCDFP-15染色に陰性を示した.術前の直腸診および下部消化管内視鏡検査では肛門管での明らかな腫瘤形成を認めず,皮膚原発の肛囲Paget病と考えた.皮膚悪性腫瘍切除術および分層植皮術を施行したが,肛門側が病理組織学的に断端陽性であった.後日,当院消化器外科で直腸切断術を施行したところ,病理組織学的に肛門管原発の腺癌を認めた.最終的に肛囲二次性Paget病を伴った肛門管癌と診断した.自験例のように免疫組織化学的に二次性Paget病が疑われる場合は,肉眼的に肛門管に病変を認めなくても二次性Paget病を伴った肛門管癌の可能性もあり,慎重に検討を行う必要があると考えられた.
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